このサイトについて
Organelle Therapeutics Tracker は、ミトコンドリア、リソソーム、小胞体(ER)、ゴルジ体、核、ペルオキシソーム、脂肪滴などの細胞内オルガネラに着目し、そこを直接あるいは間接的に標的とする医薬品・治療開発の動向を、作用機序/モダリティ/開発段階/規制・承認の観点から横断的に整理する個人サイトです。
細胞内オルガネラは、エネルギー産生、分解、タンパク質品質管理、脂質代謝、カルシウム恒常性、細胞内輸送など、生命活動の基盤となる機能を担っています。こうしたオルガネラ機能の破綻は、希少疾患に限らず、神経変性疾患、代謝疾患、がん、炎症性疾患など、さまざまな病態と深く関わっています。
一方で、オルガネラ研究の知見は個別の疾患領域や治療モダリティの中で語られることが多く、「どのオルガネラに対して、どのようなアプローチが、どの疾患に対する治療戦略として展開されているのか」を俯瞰しやすい形で整理した情報はまだ多くありません。
このサイトでは、そうした断片的な情報を、オルガネラという共通の視点から見直し、研究と創薬の接点が見えやすい形で記録していくことを目指しています。
このサイトで取り扱っていること
本サイトでは、主に以下のような情報を扱っています。
- カテゴリ:オルガネラ
(Mitochondria, Lysosome, ER, Golgi, Nucleus, Peroxisome, Lipid Droplet など) - タグ:
- モダリティ(small molecule, ERT, SRT, gene therapy, ASO, peptide, PROTAC / LYTAC / AUTAC / ATTEC など)
- 開発段階(Discovery, Preclinical, Phase 1, Phase 2, Phase 3, Approved など)
- 企業名
- 規制当局(FDA, EMA, PMDA など)
- 疾患領域・作用機序・関連キーワード
また、単に薬剤名を並べるのではなく、以下のような観点から情報をまとめています。
- シーズの発見や病態仮説
- 標的オルガネラと作用機序
- モダリティの特徴
- 前臨床から臨床開発、承認に至るまでの流れ
- 規制当局・企業発表・論文など一次情報にもとづく開発状況
- 開発のマイルストーンやタイムライン
このサイトの方針
本サイトでは、開発の初期段階にあるシーズよりも、承認された薬剤または臨床試験中の薬剤を優先的に取り上げます。研究の広がりにも目を向けつつ、実際に医薬品開発としてどこまで進んでいるかが見えやすい情報整理を重視しています。
本サイトでは、論文、規制当局、公的データベース、企業IR・プレスリリースなど、できるだけ一次情報に近い情報源を参照し、誇張を避けて記述することを心がけています。
また、情報収集や文章作成にはAIを補助的に用いることがありますが、掲載内容については一次情報を必ず確認し、記述の正確性に配慮しています。
未承認薬や開発中プログラムについては、将来的な可能性を示すものであって、効果効能を保証するものではありません。本サイトは医療助言を目的としたものではなく、研究・開発動向の整理と理解を目的としています。
このサイトに込めた思い
オルガネラは、教科書の中では個別の構造体として紹介されることが多い一方で、実際の細胞の中では互いに連携しながら機能しています。そして病気もまた、単一分子の異常だけでなく、膜輸送、代謝、分解、シグナル伝達、品質管理といった複数の階層の破綻として現れます。
だからこそ、オルガネラを理解することは、病態をより構造的に理解することにつながり、その先には新しい創薬の鍵があるのではないかと考えています。
このサイトは、完成されたデータベースというより、オルガネラ創薬という領域への解像度を高めていくための場であり、同時に、基礎研究と医薬品開発のあいだをつなぐ視点を育てていくための記録でもあります。
こんな方に向けたサイトです
オルガネラ生物学に関心のある研究者・学生の方
オルガネラ関連の遺伝性疾患、神経変性疾患、代謝疾患などの治療開発に関心のある方
細胞生物学と創薬の接点を探している方
既存の疾患別・企業別の情報整理とは別に、オルガネラという軸で創薬を見てみたい方
運営者
Site author
向江 凪
名古屋市立大学大学院 薬学研究科 分子生物薬学分野 博士課程
研究背景として細胞生物学・オルガネラ間相互作用に関心を持ち、将来的にはオルガネラをコンセプトにした創薬に関わることを目指しています。
Contact
ご意見・誤記のご指摘などがありましたら、個人HPのコメント欄または以下のメールアドレスへご連絡いただけますと幸いです。
n.mukae-098 [at] outlook.jp